Chocolateの中国現場-LIVE

チョコレート式中国語の勉強・学習方法を紹介しながら中国ニュース、面白サイト、各地のフォーカスをしていきます。中国理解に一役立てれば幸いです。

今お腹がキュルッとした貴方に贈る「中国で揚げパンを一口食べて10日間下痢が降り続いた話」

チョコレートの事を

中国語も話せるし中国によく行くから中国の環境になれた強い人間だと思っている人がいます。

 

たまに友達に言われます

「よく中国行ってるんだから少しくらい汚くても大丈夫だろ」って。

いやいやそんなことはありません中国によく行くからって汚いのが大丈夫なわけはありません。特に私は胃腸が弱いのでピィピィしやすいのです。日本にいる間も食べ物には気を使っています。

 

海外旅行に行く方ならご存知かと思いますが日本人は海外で揚げ物を食べるとお腹を壊す可能性があります。これはガイドブックの注意事項にも載っていることが多いです。私はこの時まで中国で揚げ物は食べたことがありませんでした。水にも気をつけます。蛇口からでる水が飲める日本は世界でも稀です。

中国の水道水は飲めません。確実にお腹を壊します。歯磨きやうがいの後に口の中に残ってる僅かな水から下痢になる旅行者もたくさんいます。皆さんにもぜひ気をつけて頂きたい事です。

 

そして中国といえばニーハオトイレ。上海のような大都市にはありませんが農村に行けば未だに存在します。

 

汚いトイレもやっぱり嫌です。ニーハオトイレを使ったこともありますし、恐ろしい光景も見たことがあります。男で良かったと本気で思う瞬間です。もし女だったら、もし長髪の女で座った時に地面に髪がついちゃったら...色々と嫌な事を思い浮かべてしまいます。

 

だから私にとって綺麗なトイレはとても貴重です。よく行く上海ならどこに綺麗なトイレがあるか大体頭に入っています。上海以外の場所に訪れた時はまず最初に綺麗なトイレがありそうな所を頭に入れます。そして行動です。

 

そして気をつけることはなるべくお腹を壊さないこと。もし下痢にでもなったらこれは大変です。有無も言わさずトイレが必要になるからです。

私が中国で一番したくない事

それはニーハオトイレで下痢をすることです。跳ね返りとか想像したら吐きそうになります。だからこそ中国にいる時は余計に気をつけていました。

 

ちなみに生チョコ大好きです。

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そんな私が中国で10日間下痢でのたうち回ったことがあります。20数年間生きてきて初めての経験でした。あれで寿命も縮まったと思います。想像以上です。本当にのたうちまわりました。

 

仕入れも兼ねて中国最大の卸売市場「義烏」に行った時です。中国人の友達と行きました。仕入れも終わり上海に戻る前の最後の夜。夜中に夜市に行きました。洋服から雑貨、玩具まで色々なものが売られています。そして夜市の醍醐味の一つ屋台もありました。

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ここで中国の食問題についてひとつ

中国では頻繁に食の問題が起きます。基準値数倍の農薬が残留している野菜や猫の肉を羊の小便に漬けて羊肉と同じ匂いのダミーが市場に出回ってしまったというようなニュースは良く耳にします。

 

そしてそういう問題のある食材が使われやすいのが屋台です。もちろん全ての屋台で使われている訳ではないので誤解しないで下さいね。また屋台の店主も故意に利用しているのではなく安い食材を仕入れたら偶々そういうものだったという事です。

 

有名な歩行街(商店街)などで常設されているものなら問題ないのですが夜間にリヤカーなどでやってくるタイプの屋台は危険です。だってすごく安いから。安い中で利益を出しているうちに問題のある食材を掴まされてしまうのです。

 

ただ味は美味しいです。焼いたものならセーフ。でも揚げ物はOUTです。特に日本人の胃と腸は中国対応していないので自信のある強者でも控えたほうが良いでしょう。

 

話は戻ります。

 

私と友達は義烏の夜を満喫しておりました。そして友達が屋台を物色しています。満面の笑みを浮かべながら持ってきたものは美味しそうな揚げパン。1元(約17円)

 

揚げ物を主体とした屋台です。鍋の中を覗くと真っ黒の油。再利用に次ぐ再利用。工業用汚染水から生成された違法な食用油が出回るニュースは知っています。これは絶対に食べるべきではない...

 

友達は恐ろしい事を口にします。「一口食べてみなよ、美味しいよ〜」

 

この時私は「日本人はこういうの食べれないんだよ〜ww」と返事をしました。しかしその瞬間にハッとしました。この断り方は絶対にまずい。こういう断り方をすると食べさせるまで引き下がらなくなる...

 

案の定その友達は「日本人は中国の食べ物が食べられないのか!」と迫ってきました。これはもう断れない。大人しく一口だけ食べてしまった方が身の為だと思い「じゃぁ一口だけ」と言って食べようとすると串に刺さった3個のうち1個を渡してきたのです。一口って言ってたじゃないですかぁ(涙)

 

3個で1元、1個あたり0.3元(約OUTの予感)そしてとりあえず一口かじりました。

 

しかしこれがまた塩味が効いててサクッとして美味しい。でも一口で止めないと大変なことになると思い美味しいねぇと言いながら隙を見て鞄にしまいます。安物の鞄の中身など気にはしていられません。取り敢えず水を飲み何とかやり過ごします。

 

部屋に戻ったのは夜中3時、翌日早朝の动车(新幹線)で上海に到着です。

 

上海に到着後自分の部屋には戻らず近くのホテルに一泊しました。凄く疲れていた上にそのホテルの近くで友人に会う約束をしていたからです。午後3時頃にホテルにチェックインしました。待ち合わせは夜7時。少し休憩しようと思い仮眠をとる事にしました。

 

そしてやってきます。お腹に異変を感じる時が。6時頃激痛で目が覚めました。起きた瞬間トイレに直行です。というよりは目が覚めた時には便器に座っていたと言った方が正しいと思います。滝のように流れ出しました。

 

「あぁ揚げパンかぁ...」

 

トイレから戻りベットに座ります。友達との約束をどうするか考える暇もなく直ぐにまたトイレに直行です。この間約30秒。これはもうダメだ。友達に断りの連絡をいれて安静にする事にしました。この日は結局朝までに15回以上トイレに行きました。

 

翌日、チェックアウト前にタクシーの手配をお願いします。そしてタクシー到着の連絡が入ったと同時に最後のトイレを終え部屋を出ます。当時賃貸していたレジデンスホテルまでは車で20分、渋滞があったら最悪40〜50分。時間は11時頃。渋滞のひどい上海の交通状況は予想できない。願いを込めてタクシーに乗り込みます。

 

タクシーのおっちゃんは「日本人か〜中国語うまいなぁ」と話しかけてきます。私は「めちゃくちゃ体調が悪いので何とか早めに着くようにお願いします」と消え入りそうな声で伝えて横になります。おっちゃんはここから頑張ってくれました。30分での到着です。料金は40元ほどでしたが100元あげちゃいました。お釣りをもらっている間に漏らしそうだった事と頑張ってくれたお礼です。

 

4日ぶりの自分のへや少し気分は楽になりました。救いはそのレジデンスホテルに簡易的なコンビニがあったことです。コンビニと私の部屋は同じ階で20〜30mの距離にありました。現金も部屋に1000元ほど隠しておいたのでお金の心配はありません。

 

部屋に戻る前にそのコンビニで飲み物を数本とトイレットペーパーを5個購入しました。店主はそんなにトイレットペーパーを買ってどうするんだ(笑)?とニコニコしてます。 『ひどい下痢なんだ!』とは言えません。「いや一応...」と返事をして部屋に戻ります。

 

お気づきでしょうか?この時まで薬を飲んでいません。なぜかというと持っていなかったからです。中国に慣れ始め舐めていた私は薬なんか中国で買えると一番大事なものを除き携帯はしていませんでした。

 

ただここで思い出します。義烏には持っていかなかったリュックの中にストッパを入れた事を。2年ぶりくらいに外側のチャックを開けます。すがるように手を突っ込み薬を取り出すとヌメッとしていました。薬は砕けてボロボロ。外側のポケットの中にはストッパの破片が散乱していて飲めるものではなくなっていたのです。

 

少しだけ舐めてみましたがやっぱりダメだと思い諦めます。

 

皆さんは気をつけて下さい。旅行に行く前は必ず薬を確かめましょう。万が一は起きます。万分の一ではなく起きますので本当に気をつけましょう。

 

そしていつも貴方のそばに置いておきたい1錠。オススメです。この事件以降中国に行く時は必ず新品を購入して毎日3錠飲んでいます。

新ビオフェルミンS錠 130錠[指定医薬部外品]

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さぁ下痢が始まって2日目です。自分の部屋に戻った後も全然止まる気配はありません。脱水症状もではじめていました。何も食べられません。ただひたすら体の中の毒素を出すために飲料水だけをどんどん飲みます。もう飲んだ水がすぐに出てくる感じです。3日目も変わりません。何とか耐えます。トイレ、ベット、トイレ、トイレ、ベット

トイレ、ベッいやトイレ 。あの時あのレジデンスの中でトイレ使用量No1です。

 

水遊び、水漏れの勢いです。漏れていたのは違うものですが...(涙)

 

そんな私にも一瞬だけですが調子のいい瞬間が訪れます。神様がくれた奇跡の時間です。4日目の午前中です。朝から3発くらい終わった頃、第4便の気配が消えたのです。

 

『薬を買いに行くしかない』

 

ここから薬局までは1kmほど。往復で2km...想像を絶する距離です。でも本当に行くしかありません。願いを込めてもっと近くにないかフロントの方に聞きました。

 

すると「ないよ、わからない。あまり詳しくない」と驚くべき返事が返ってきました。詳しくないって...この態度にとやかく言っている時間と力はありません。全ての力を肛門に注がなければなりません。そしてこの「いい時間」を無駄にする訳にはいかない。意を決して1km先の薬局まで出発です!脇見もせず前だけをみてただ進む。周りの目は気にしない。この時の歩幅は多分10㎝。フルマラソンを走り終えた後のクールダウンよりもまだ遅い。

 

これが薬局までの地図です。最大の難関は片側3,4車線の大通りを渡らなければならないこと。100m進むのに5分はかかります。そして少しでも力を入れたら「バッ」となりそうな状況で小走は出来ません。

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ゆっくり、ゆっくり進んでいきます。交差点を1つ超え、また1つ超え。そして最大の難関の登場です。中国で道路を渡る際に気をつけなければならないのは自動車だけではなく電動スクーターです。電動スクーターは信号を守りません。電動といってもスクーターなのに免許はありません中学生くらいの子供も載っています。エンジンがないから音もしないで後ろをひゅるっと通っていきます。

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信号が青になりました。ゆっくり進みます。中央までいきます。スクーター、リヤカーバイク、ベンツ、BMW。お願い今日だけは乱暴にしないで(涙)中央で休憩です。次の信号を待ちます。本当に進めないんです。額から変な汗も出てきます。何とか大通りを超えて残り500m。また道路の舗装も悪いし。こんな時は普段感じない不便なことがすべて表面化してきます。

 

そして大通りを超えてすぐにあるスーパーの前は人相占いで小遣い稼ぎをする叔母さんたちの群れ。「人相みてあげるよ〜」。今の俺のどこを見るんだよ!余計な声はかけないでほしい。無視して前だけを見て進みます。

 

そしてやっと薬局に到着。無愛想に「要什么yao shen me(何が欲しい)?」と聞いてきます。「拉肚子la du zi(お腹を壊した) 」と伝えると無表情のまま胃腸薬を持ってきます。そういう態度にかまっている暇などありません。それを購入して今きた道を戻ります。

 

そしてまた人相占いの叔母さんたちの1人に「人相見るよ〜」と声をかけられました。「我不要wo bu yao(いりません)」と泣きそうな声と人相で返事をすると嫌そうな顔をして去って行きます。その顔は俺がしたいよ!

 

先ほどの大通りを2回に分けて越えます。ホテルまであと少し『頑張れ俺!!』力を振り絞ってやっと最後の交差点に到着です。往復2Kmよく戻ってきたなぁと空を見上げると何とびっくり斜め前に薬局があるじゃないですか。この瞬間力が抜けて若干ヌメっと...。

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先ほどのフロントの方に消え入りそうな声でホテルのすぐ横に薬局あった事を伝えると「あ〜そう、だから詳しくないって言ってるでしょ」と元気だったら間違いなく文句を言っている反応。

 

怒りと肛門を抑えて部屋に戻ります。

 

薬を飲んだのが4日目の夜。5日目の朝は何も変わらず。これは病院に行くべきか、でも病院の待合室でまつ事はできない。願いを込めて飲料水を飲みまくります。夕方少し良くなりました。薬が効いた事にかすかな喜望を感じます。

 

しかし翌日6日目また元に戻ります。ここで初めての男泣きです。『もう俺は中国で何やってるんだよ』と情けなくなります。そしてネットで調べて下痢の時には乳製品は飲まない方がいい事に気付きます。『俺はバカなんだ』。ここから飲むものは水かスポーツ飲料のみにしました。

 

7日目少し良くなります。1週間です流石に回復し始めます。しかしトイレに行く回数が減ってきたくらいで出てくるものに変わりはありません。ただ希望は出てきました。

 

後少し。8日目の昼ここで食べ物を口にします。揚げてないパンです。パンというかマドレーヌみたいなものです。やっと回復の兆しが見えてきました。

 

9日目昨日よりもだいぶ調子がいいです。便の状態にも変化が出てきます。水ではなくなりました。

 

10日目だいぶ回復しましたが全回復ではありません。力を少し入れると「あっ」となってしまいます。酷かったのはここまでです。

 

結局完全回復に要した日数は2週間くらいでした。本当に辛かったです。体重も7キロ減りました。多分入院レベルのお腹の壊し方だったと思います。自ら招いたことですが悲惨な体験でした。これ以降中国で揚げ物は口にしていません。

 

皆さんも十分に気をつけて下さい。

 

以下の点は私の教訓からです。ガイドブックに書いてあることはあながち嘘ではありません。慣れ始めこそ気をつけましょう。

  • 海外旅行では食べ物に気をつける
  • 揚げ物全般は食べない
  • 水にも気をつける
  • 薬は行く前に必ず用意する
  • 旅慣れていても必ず毎回確認
  • 旅を舐めてはいけない。慣れていても...

  

いまお腹を壊しかけているあなたに勇気のでる一曲を

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下らない上に少し汚いお話にお付合い頂きありがとうございました。

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その時に住んでいた部屋です。