Chocolateの中国現場-LIVE

チョコレート式中国語の勉強・学習方法を紹介しながら中国ニュース、面白サイト、各地のフォーカスをしていきます。中国理解に一役立てれば幸いです。

え、なんで?カット68元(約1100円)+無料体験=5万元(約83万円)!?ボッタクリの過程<上>

これまで度々ボッタクリ事件を紹介してきましたが、またまたこんな記事を見つけてきました。今回被害にあったのは20代の男性Aさん。カット68元+無料体験が最終的になんと5万元にまでなってしまいました。詐欺に次ぐ詐欺のようです。ちなみに現場は上海です。

 

早速、事の真相を見ていきましょう。

 

旧正月で帰郷する前に身だしなみを整える

1月26日

旧正月を故郷で過ごすために帰郷するAさん。月給4000元のAさんは普段は行かない少し高めの理髪店へ行きました。カット68元です。※中国の理髪店、美容院はピンキリ。安いお店なら10〜20元でカットしてくれます。ここでいうAさんにとっての68元は日本の1000円カットに対する4000円程度の床屋さんのイメージ。 

 

記事中には

「私の月給は4000元、散髪にそんなお金を使うのは惜しい」とあります。普段は10〜20元の床屋で散髪していたのでしょう...

そんなAさんを騙すだなんて許せないですね。

無料体験の頭皮洗顔を勧められる

カット後、シャンプー時に店員から無料体験の”頭皮洗浄”を勧められます。無料なのでAさんもこれに同意。頭皮洗浄も終わり、会計に移ります。

会計時に68元の他に5152元を請求される

ここでなんと!レジの店員から68元以外に5152元(約85,000円)を請求されてしまいます。 当然驚いたAさんが高額な理由を尋ねると店員は頭皮洗浄過程で韓国から輸入した1本368元の頭皮薬を14本使用したと答えました。

 

洗浄の最中に頭皮薬の事については何も触れず、それを見せる事さえもしませんでした。もし1本368元で14本必要な事を知らされていれば断っていたはずです。結局この代金について夜遅くまで言い争いが続き、挙げ句の果てにお店は無料体験の言い方についても否定しました。この時Aさんは支払わない限り帰らせてくれない雰囲気を感じたそうです。

会員カード購入で会員価格の600元に

その後、お店は会員カードを購入すれば会員価格の600元ですむ事をつたえます。5000元チャージで8000元分のカードです。

 

随分胡散臭いカードですね。こんなお店のカードは購入したくないです。支払った後にトンズラされそうですし。 

残金は別のお客へ譲渡、そして返金可能

カード購入後、使用しないのなら消費金額を除いて別の客に譲渡して返金が可能と説明を受けます。※カードの中の金額を移すイメージだと思います。


Aさんはこの提案を受け入れて決済しようとしますが、ここで自称店長が登場します。

11,000元を支払う

そして店長は消費した5,152元分の返金には更に6,000元のチャージが必要だと言いました。店長はこの多めに支払った分も含めて返金を承諾しています。


その日Aさんは合計で11,000元(約18万3千円)を支払ってやっと解放されました。

 

ここまでで68元+無料体験が既に11000元に膨らんでいます。

譲渡相手のお客に合わせて更に9,000元

2月19日

故郷から戻ってきたAさんは直ぐに理髪店に向かいました。Aさんの頭皮洗浄を担当したOさんは、譲渡できるお客を見つけたとAさんに伝えます。しかしこのお客さんは20,000元の会員カードを購入するので9,000元の追加チャージが必要だとも言います。更にこの他1,200元の消費をしているので、それにも合わせるようにとお金を要求されます。

Oさんは譲渡可能に適した客を見つけるのは困難、早めにお金を払えば、可能な限り急いで譲渡を済ませると言いました。そしてその時、2月25日に20,600元を返金する旨承諾しました。このやり取りは録音もしてあります。

更に7,688元

2月21日

Oさんは電話で"このお客"が別のサービスを追加したから消費額を合わせる為に更なるチャージが必要と言ってきました。仕方なく7,668元をAさんは支払います。

 

さすがに騙されてることに気付いて欲しい。

更に更に7,040元
2月26日

OはAに、既にカード内の金額を”この客”に移譲したので、まもなく返金できる旨を伝えました。但し"この客"がサービスを追加したのでその金額のチャージが必要とまた請求されます。Oさんにこれが最後のお金で、ここで支払わないと全てが無駄になると言われた為にAさんは、またまた7,040元をチャージしてしまいました。

 

気付いてAさん!!

そして更に更に更に...合計で5万元に

2月28日

Oさんは5000元のサービス費を要求します。3月2日に5000元も一緒に返すとAさんに伝えます。兎に角、早く返してもらう為にまた5000元を支払ってしまいます。

 

3月2日

Aさんが約束通り返金してもらいにお店に行くと、会社がお金を払っている最中なので2日間待つようにOさんに言われます。

 

3月8日

Aさんがお店に行くと、Oさんは契約書を出しました。記載されているのは80,000元のカード、金額を合わせる為に差額のチャージをまた要求されます。

 

60,000元までチャージする必要がありAが計算すると19,000元足りない事がわかりました。ただAの手元には9,500元しかありません。OはAの替わりに1万元を払うので返金時に返すように言いました。

 

しかし...Aが9500元を払った段階でOはそんなにお金を持っていないと言い出し翌日お金を持ってくるように要求しました。

 

もう!なにやってんだよAさん、気づけよ!

 

ふぅ。理解不能です。その場にいたAさんは大変でしたね。雰囲気でそうしないと帰れないとの思いが冷静さを失わせてしまったのでしょう。中国の理髪店ってガラの悪い店も多く、入り口にはそういう若者の従業員が並んでいます。正直入るのを躊躇してしまいそうなお店も見かけた事があります。

こちらより

次回

「返金の戦いは終盤戦へ。そしてお店には天罰が...」

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地道に稼ごうね。